ドゥルーズと時間

これまでさんざん色々言い尽くされてきた感のある「ドゥルーズと時間」について、ふと思い立っていろいろ調べていると、あのジェイムズ・ウイリアムズがまたまた(また)ドゥルーズ解説本を出していることを知る(『差異と反復』、『意味の論理学』に次いで三冊目)。今度はドゥルーズの時間の哲学。

Gilles Deleuze's Philosophy of Time: A Critical Introduction and Guide

Gilles Deleuze's Philosophy of Time: A Critical Introduction and Guide

 

 以下は本書に対するダニエル・スミスの書評。

書評を読むと、ところどころ面白そうな論点もあるようだ(たとえば、『差異と反復』第二章「第一の総合」の部分。あらゆる有機体を、水、窒素、炭素、亜硫酸塩といったものの受動的総合であり(私たちはただ"観照"するしかない)、それら各々の(異なる)時間的な待機と予期の統合を生きる現在・身体として考える箇所など)。あとは、いつ読んでもつまづく第三の時間と「永遠回帰」を読めば十分だろうか。

 

イリアムズ本は目次を見れば明らかなように、『差異と反復』の第二章の三つの時間を軸に設定されており、『意味の論理学』、『シネマ1・2』への展開についてはやや分量が少ない。小倉君の書評を参考にすると、こちらは『差異と反復』の時間論と『意味の論理学』の時間論(クロノス、アイオーン)との連関がより詳細に論じられている模様。

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