記号論

ルイ・イェルムスレウ、「構造的言語学」(1948) Louis Hjelmslev, "Linguistique structurale"(1948) 「構造的言語学(linguistique structural)ということによって理解されるのは、ある仮説に基づく探究の総体である。すなわち、その仮説によると、言語…

A.J.グレマス、「ソシュール主義の現在性」(1956年) "L'actualité du Saussurisme"(Texte paru dans Le français moderne,1956,n°24, pp.191-203.) 「しかしながら、もろもろの言語学―構造的と歴史的―の調停が可能なのは、まさにそれが自ら生み出す言語学…

A.J.グレマス『構造意味論―方法の探求』田島宏ほか訳,紀伊國屋書店,1988.

科学的意味論の諸条件 1.意味論の状況 言語学は厳密に形式化された学問であり、1950年代のフランスにおいて特権的な地位が与えられた。しかしその結果、 言語学の「陳腐化」。言語学の用語や方法の歪曲が起こる。 メルロ=ポンティ、レヴィ=ストロースetc…

■Roy, Harris. Sausuure and his Interpreters, Second edition, Edinburgh: Edinburgh University Press,2003. アマゾンから予定よりはやく到着。 近年、続々と刊行されているソシュールのあらたな未公開文献によって次第に明らかになっているのは、古き「…

あるとき、「イ・ヌ」という音の連鎖が発せられたとする。それをわれわれが聞いたとき、音連鎖「イ・ヌ」はわれわれの言語体系における統語論的規則にしたがって、「いぬ」という語として認識され、ある聴覚イメージを引き起こす。その聴覚イメージがシニフ…

ま、新学期の忙しさにのまれ、何もかもが中途半端なまま、ばたばたしております。少し妄想的考察。 まず、ソシュールの記号学において、signe(記号)とは signifiant(意味するもの、意味表現)と signifié(意味されるもの、表現内容)という二側面を備え…